ホイールのスポークの張力はなぜそれほど重要なのでしょうか?
スポーク張力は、ホイールビルダーの間でますます懸念事項となっています。スポーク張力に関して最も切実な懸念事項は、その大きさと均一性です。
ホイール内部に隠されたスポーク張力こそが、ホイールの耐久性、正確なステアリング、素早い加速、そして力強いブレーキ性能を左右します。ホイール製作の真髄は、スポーク張力を適切な範囲内に維持し、パフォーマンスを最大限に引き出すことです。単に張力が高い方が良いということではありません。同時に、スポーク間の張力差を最小限に抑えることも重要です。
上の画像は、タイヤを装着していない状態での28本のスポークの張力を示しています。黒は駆動側スポークの張力、赤は非駆動側スポークの張力を表しています。後ろのスパイダーウェブでは、1回転あたりの張力差は200N、つまり約20kgf（キログラムフォース）です。スポーク間の張力差が極めて小さいことがわかります。
この画像は、タイヤ装着後のタイヤ空気圧がホイールのスポーク張力に及ぼす影響を示しています。全体的なスポーク張力は低下していますが、スポーク間の差はそれほど大きくありません。
この画像は同じホイールセットですが、タイヤが装着され、ライダーが静止した状態です。ホイールの上半分のスポーク張力が上昇し、下半分のスポーク張力が低下しているのがはっきりと分かります。これは、スポークがホイールの張力としてのみ機能し、支持として機能しないためです。ホイールに重量が加わると、上半分のスポーク張力が増加します。
ホイールに関しては、大きい方が必ずしも良いとは限りません。工場で製造されるホイールは、通常、ホイールの用途や使用されるスポークの種類に応じて、スポーク張力の調整が異なります。多くの場合、スポーク張力は中間か、最大許容張力よりわずかに高い値に設定されます。これは主に、幅広いユーザーニーズに対応するためです。一方、ハンドメイドホイールは柔軟性が高く、個々の使用状況、乗り方、体重、その他の要素に基づいて、より正確なスポーク張力を調整できます。